50代からの筋トレは、体力づくりというよりも「挑戦」や「自己投資」に近いのかもしれません。若い頃と同じように体は動かないけれど、経験を重ねてきたからこそ「無理なく続ける工夫」や「成果を楽しむ気持ち」が身についている気がします。
私自身も筋トレを始めてから、「少しずつ成長している」という実感が日々の楽しみになっています。前回は 10kgのバーベルを使ったワイドスクワット に挑戦しましたが、今回は 14kgへステップアップ!たった4kgの差ですが、体感としてはグッと重みを感じる挑戦でした。
さらに今回は、20代の女性トレーナーとのやり取りを交えながら、その時のリアルな感覚や気づきをお伝えしていきます。読んでいただく50代の方が「自分もできるかも」と思えるような、そんな体験記にしたいと思います。
1. バーベル・ワイドスクワットとは?
まずは「バーベル・ワイドスクワットって何?」というところから。
簡単に言うと、太もも・お尻・体幹をまとめて鍛えられる下半身トレーニングの王道メニューです。スクワットは筋トレの基本ともいえる種目ですが、その中でも“ワイドスクワット”は、足幅を広めにとることで内もも(内転筋)やお尻にしっかり効くのが特徴です。
通常のスクワットは太ももの前側(大腿四頭筋)がメインに刺激されますが、ワイドスクワットは下半身全体をバランスよく鍛えられるのがポイント。特に「お尻を引き締めたい」「下半身を強くしたい」という人にはピッタリのトレーニングです。
50代男性にとってのメリットも大きいです。
-
姿勢改善:お尻や体幹が鍛えられることで、猫背や反り腰が改善し、自然と背筋が伸びる
-
代謝アップ:大きな筋肉を使うので、基礎代謝が上がり、太りにくい体づくりにつながる
-
足腰強化:階段の上り下りや長時間の歩行がラクになり、将来的な転倒防止にも役立つ
つまり、ただ筋肉をつけるだけではなく、日常生活の質を高める効果があるんです。
50代から始めると「今さらかな?」と思いがちですが、実はこのタイミングだからこそ価値がある種目です。若い頃より体力の落ちを実感しやすい年代だからこそ、しっかり足腰を鍛えておくと、これからの毎日がぐっと快適になりますよ。
2. 今回の挑戦「14kg×3セット」のリアル体験
2-1. 重量を上げたときの不安と期待
前回は10kgでの挑戦でしたが、今回は14kgのバーベルをかついで3セット。数字にするとたった4kgの違いですが、持ってみるとズシリと重さを感じます。「本当にできるだろうか…」という不安と、「でも、やってやるぞ!」という期待が入り混じったスタートでした。
トレーナーさんからは開口一番、
「無理せず正しいフォームを優先しましょう。重量よりもフォームです!」
とアドバイス。実際、50代の体は若い頃と違って回復力も落ちています。だからこそ「正しく動かすこと」が安全に続けるコツなんですね。
2-2. 実際の動きと感覚
バーベルを肩に担いで足を広めにセット。1セット目はまだ余裕があり、「あれ? 意外といけるかも」と思いました。呼吸を意識しながらゆっくり腰を落とし、かかとで床を押すように立ち上がる。ここまでは順調。
ところが2セット目に入ると、一気に太ももとお尻に効いてきます。「おお、これが14kgか…」と実感。特に立ち上がりの瞬間に、足全体で踏ん張る感覚が強くなり、内ももまでしっかり刺激がきているのが分かります。
そして3セット目。もう太ももがプルプル震え始め、立ち上がるたびに「あと何回…」と数える状態。でも不思議なことに、汗をかきながらも心地よさがあるんです。最後の1回を終えた瞬間、「やり切った!」という達成感が体中に広がりました。
2-3. トレーナーとのやり取り
セットの合間には、20代女性トレーナーさんが丁寧にフォームをチェックしてくれました。
「膝とつま先の向きはそろえましょう。腰はもっと後ろに引いてみてください」
「そうです、そのまま背筋はまっすぐ!」
正直、苦しいとフォームが崩れやすいのですが、そのたびにトレーナーさんが的確に声をかけてくれるので、安心して続けられます。
最後のセットを終えたあとには、
「フォームが安定してきましたね。次はもう少し深くいけそうです!」
と笑顔でひと言。いや~、この言葉は本当に嬉しいですね。自分では気づけない成長を指摘してもらえると、「次も頑張ろう!」とモチベーションが一気に上がります。
3. バーベル・ワイドスクワットの効果
3-1. 下半身の筋力アップ
ワイドスクワットの大きな魅力は、下半身をまんべんなく鍛えられることです。内もも(内転筋)、お尻(大臀筋)、太ももの前側(大腿四頭筋)がしっかり刺激されます。実際に続けてみると、日常生活でも変化を感じやすいんです。
例えば階段の上り下り。以前は足が重くて「よいしょ」と言いたくなる場面もありましたが、スクワットを習慣化してからはスッと上がれるようになりました。筋肉がサポートしてくれることで、体が軽く感じる瞬間があるんです。
3-2. 姿勢改善と腰痛予防
バーベルを担いで行うことで、自然と体幹にも力が入ります。その結果、背中やお腹の筋肉がバランスよく強化され、姿勢の改善につながります。
特にデスクワークが多いと、ついつい猫背になってしまいますよね。スクワットを続けていると背筋がスッと伸びやすくなり、「あれ、姿勢よくなった?」と人に言われることも。
さらに体幹が強くなることで腰への負担も減り、腰痛予防にも効果的。50代以降は腰のトラブルが増えがちですが、トレーニングをしているとそのリスクをかなり抑えられると実感します。
3-3. 精神的な効果
そして見逃せないのがメンタル面での効果です。重たいバーベルを担いで最後までやり切ると、「自分でもここまでできるんだ」という達成感が得られます。この小さな成功体験の積み重ねが、自己肯定感をぐっと高めてくれるんです。
さらに、トレーナーさんから「いいフォームになってきましたね!」なんて褒められると、一気に自信がつきます。人から認めてもらえるって、やっぱり嬉しいですよね。トレーニングが単なる筋トレではなく、前向きな気持ちをつくる時間になっていると感じます。
4. 50代男性が注意すべきポイント
4-1. 無理をしない重量設定
まず一番大事なのは、**「無理をしないこと」**です。どうしても「もっと重いバーベルを!」と張り切りたくなる気持ちが出てきますが、最初は軽めから始めましょう。フォームが崩れてしまうと、せっかくの効果が半減するだけでなく、ケガのリスクも高まります。
僕自身もトレーナーさんから「重量よりフォームを優先してください」とよく言われます。客観的に見てもらうことで、自分では気づかないクセを修正できるので、トレーナーにチェックしてもらうことはとても大切です。
4-2. 膝・腰への負担を減らすフォーム
50代に入ると特に気をつけたいのが、膝や腰への負担です。フォームのちょっとした違いで、体へのダメージが大きく変わります。
-
足幅は肩幅よりやや広め
-
つま先は軽く外側へ
-
腰を落とすときは「椅子に座るイメージ」でお尻を後ろに引く
-
バーベルを担ぐときは背筋を伸ばして胸を張る
この4点を意識するだけで、膝や腰への負担をぐっと減らすことができます。
4-3. 回復と継続
筋トレは「やったら終わり」ではなく、休息もトレーニングの一部です。筋肉痛は成長のサインなので、無理に毎日やる必要はありません。むしろ回復の時間を取ることで、次のトレーニングの質が上がります。
特に50代は回復に時間がかかることも多いので、週2〜3回くらいのペースがベスト。無理なく続けることが、長期的な成果につながります。
5. 実際にやってみて感じた「小さな幸せ」
トレーニングを続けていると、体の変化だけでなく、日常の中でふとした「小さな幸せ」を感じる瞬間があります。
例えば、ベルトの穴がひとつ縮まったとき。たったそれだけなのに、「やったぞ!」という達成感で思わずニヤッとしてしまいます。
ジムを終えたあとの帰り道も格別です。汗をかいた後の爽快感は、まるで心まで洗われたよう。さらに、トレーナーとの会話が毎回の楽しみになっていて、筋トレが「しんどい時間」から「充実の時間」へと変わってきました。
まとめ
今回の14kg×3セットの挑戦は、ただ筋肉を鍛えるだけでなく、心の充実感まで与えてくれました。
-
50代からでも、確実に進歩を実感できる
-
無理せず続ければ、健康も自信もついてくる
-
そして「次は16kgに挑戦かな?」と未来にワクワクできる
これこそが、筋トレの本当の魅力だと思います。年齢に関係なく、自分のペースで一歩ずつ進めば、体も心もどんどん変わっていきます。




コメント