正直に言うと、これまで「背中の筋トレは苦手」でした。
腕や胸は動かしている感覚があるけれど、背中はどう動かせばいいのか分からない。
「引いてるのに、全然背中に効いてる気がしない」――そんな状態がずっと続いていました。
そんな私に、トレーナーが提案してくれたのがラットプルダウン。
背中の筋肉(広背筋)を使って、バーを引き下げるトレーニングです。
「今日はフォーム練習なので、7kgでいきましょう」と言われ、最初は正直、
「7kg?それじゃ軽すぎるんじゃない?」と思いました。
けれど、この日を境に、“軽くても効かせるトレーニング”の大切さを実感することになります。
1. 背中の筋トレが苦手だった理由
1-1. 「引いてるのに背中に効かない」問題
これまで背中のトレーニングをしても、いつも先に疲れるのは腕。
バーを引くたびに二の腕や肩ばかりが張って、肝心の背中には“何も感じない”。
「背中って、どうやって使うんだろう?」
そんな疑問を持ったまま、なんとなくで続けていたので、成果も出るはずがありませんでした。
1-2. トレーナーの言葉:「背中は“感じて鍛える”筋肉」
そんなとき、トレーナーの一言が印象的でした。
「背中の筋トレは、“感じられるようになる”までが勝負です。」
なるほど、重さじゃなく“感覚”が大事なのか。
それからは、トレーナーの提案に従って7kg×10回×3セットで“動かし方”を覚えることに集中しました。
2. 初めてのラットプルダウン:7kgでも意外と難しい
2-1. バーの握り方が第一関門
まず驚いたのは、バーの持ち方から奥が深いということ。
トレーナーに教わったのは、「バーの端の曲がっている部分を持つ」こと。
広めに握ることで、肩甲骨が自然に動きやすくなるのだとか。
最初は腕に力が入りすぎて、前腕がパンパン。
「これは軽いどころか、フォームを覚えるだけで精一杯だな」と思いました。
2-2. トレーナーの指導:「肩甲骨を寄せてから引く」
私がバーを引こうとすると、すぐに腕の力で引っ張ってしまう。
そんなとき、トレーナーがそっと声をかけてくれました。
「背中を使うには、まず“肩甲骨を寄せて”から引きましょう。」
実際にやってみると、引く前に背中がグッと動く感覚がありました。
トレーナーが笑いながら「それです!今の感じを覚えてください!」と言ってくれたとき、
ようやく“背中を使う”という意味が少しわかった気がしました。
3. フォーム修正で感じた「背中が動く感覚」
3-1. 背中に効かせる3つのポイント
トレーナーから教わったフォームのポイントはこの3つ。
-
胸を張りすぎず、自然な姿勢を保つ
-
肘を真下に引くイメージ
-
肩をすくめず、首を長く保つ
「バーを腕で引くんじゃなくて、肘で引くつもりでやりましょう」と言われて意識を変えると、
急にバーがスムーズに下りるようになりました。
引く瞬間、肩甲骨のあたりがギュッと締まる。
「これか…!」と体の中でスイッチが入るような感覚がありました。
3-2. 背中が“反応する”感覚をつかむまで
2セット目の途中で、背中の奥のほうが熱くなってくるのを感じました。
今まで感じたことのない場所――肩甲骨の下あたり。
「ようやく、背中が反応してくれた」と嬉しくなりました。
7kgでも、正しいフォームならこれだけ効く。
“軽い=楽”ではなく、“軽い=丁寧にできる”ということを実感しました。
4. 翌日の筋肉痛が教えてくれた「本当に使えた部位」
4-1. 広背筋の下部がじんわり痛い
翌朝、肩甲骨の下の方にじんわりとした筋肉痛がありました。
腕ではなく背中が筋肉痛になるのは初めて。
トレーナーに報告すると、笑顔でこう言われました。
「それが“背中を使えた証拠”です。最高の筋肉痛ですね!」
たしかに、痛みというより“使えた満足感”のある感覚。
自分の体が少しずつ反応していることがうれしくなりました。
4-2. 背中トレが姿勢改善にも効く理由
ラットプルダウンを続けていると、普段の姿勢にも変化が出てきました。
デスクワーク中、自然と背すじが伸びる。
猫背気味だった私が、少しずつ胸を開いて座れるようになったのです。
トレーナー曰く、
「背中を鍛えることは、見た目だけでなく“姿勢の改善”にもつながります。」
まさにその通りでした。
5. 継続のコツ|50代でも背中を変えるには
5-1. 「軽くても効かせる」を習慣に
トレーニングを続けるうちに気づいたのは、
**「重さを追わないことが結果的に伸びる近道」**ということ。
フォームを意識しながら、7kgを正確に引けるようにする。
そのほうが、闇雲に10kgや12kgに上げるよりも確実に効果が出ると感じました。
トレーナーもこう言います。
「7kgでも完璧に効かせられる人が、一番カッコいいですよ。」
5-2. “意識”がトレーニングを変える
背中の筋トレは、ただ動かすだけではなく「意識」がすべて。
私はセットの前に、必ず鏡で姿勢を確認しながら、心の中で言います。
「今日も背中で引くぞ」
ちょっとした儀式のようですが、そのひと手間で集中力が変わります。
筋トレというより、自分の体と対話する時間になってきました。
6. 女性トレーナーから学んだ“50代の背中トレ哲学”
トレーニングの最後、トレーナーがふとこんなことを言いました。
「背中って、“姿勢”と“自信”を支える場所なんです。」
この言葉がとても心に残りました。
たしかに、背中が丸まっていると、それだけで自信がなさそうに見える。
でも、しっかり伸びた背中には、年齢に関係なく“堂々とした印象”がある。
50代になっても、いや50代だからこそ、
「軽くても効かせる」フォームを積み重ねることが一番大切だと感じます。
まとめ
7kgのラットプルダウン。
数字だけ見れば大したことはないかもしれません。
でも、フォームを整え、意識を変えるだけで、背中はしっかり反応してくれます。
背中を動かすことは、筋肉を鍛えるだけでなく、姿勢を整え、自信を取り戻すことにもつながる。
「背中を感じる」――その感覚を大切にしながら、
今日もまた、バーを握って“自分の成長”を確かめています。
📌 まとめの一言:
重さを上げるより、意識を上げよう。
それが、50代からの“背中改革”の第一歩です。






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