「ダンベルフライ」という種目を初めて知ったのは、ジムに通い始めて5ヶ月目のことでした。それまでの私は、胸トレといえばベンチプレスばかり。とにかく重いものを持ち上げることが筋肉をつける近道だと思っていました。
しかし、ある日トレーナーにこう言われたのです。
「胸の筋肉を“ストレッチ”させる動き、やってみませんか?」
それが、ダンベルフライとの出会いでした。何度も触る3kgのダンベル。見た目は軽く感じても、10レップ3セットを丁寧にやると、想像以上に胸が焼けるような感覚を覚えました。
今回は、そんな私のダンベルフライ初体験と、その後の変化について、リアルにお伝えしたいと思います。
1. ダンベルフライってどんな種目?
ダンベルフライは、主に大胸筋(胸の筋肉)を鍛える種目です。特徴は、ダンベルを左右に開いて閉じるという“フライ(羽ばたく)”のような動き。
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対象筋肉:大胸筋内側、外側
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使用器具:ダンベル(今回は3kg)
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動きのポイント:肩をすくめず、胸を開くように動作。重さではなく“ストレッチ感”を意識する
トレーナーいわく、「ベンチプレスでは鍛えきれない“胸の形”を整えるのに効果的」とのこと。実際、最初にやったときはフォームの難しさに戸惑いましたが、何より驚いたのは“効き方”でした。
2. 初めてのダンベルフライ体験(3kg×10回×3セット)
トレーナーの補助付きで、ベンチに横たわり、3kgのダンベルを両手に持ってスタート。軽いと思って油断していた私は、1セット目の後半には胸の筋肉がジワジワと熱くなる感覚を覚えました。
フォームで意識したこと:
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肘は完全に伸ばさず、軽く曲げた状態をキープ
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ダンベルを下ろすときはゆっくり、胸が開くのを感じる
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上げるときは“胸を寄せる”イメージで
1セット終えるたびに、トレーナーが「今の感覚どうでしたか?」と聞いてくれたおかげで、自分の筋肉との対話がしやすかったです。
2セット目、3セット目になると、胸がパンパンに張ってきて「たった3kgでここまで来るのか」と驚きました。最後のレップは軽く震えるほどで、効かせるという意味がわかってきた気がしました。
3. ダンベルフライの効果を感じた瞬間
筋トレ後、翌日に訪れたのは“筋肉痛”。胸の中心から外側にかけてジンジンとした痛みがありました。
それまでのベンチプレス中心の胸トレでは、こんなにピンポイントで筋肉痛が来ることは少なかったのです。
1週間後、再度ダンベルフライを行ったときには、すでに胸の開き具合が違うのを実感。「効かせ方」が身についてきたことで、セットごとにパンプ感(筋肉が張る感覚)も強くなりました。
3週間後には、Tシャツ越しでも胸の立体感が少しわかるようになり、トレーナーからも「形が変わってきましたね」と言われてモチベーションが爆上がりしました。
4. ダンベルフライを続ける中で気づいたこと
1. 重さよりフォーム
当初は「3kgなんて軽すぎるのでは?」と思っていましたが、フォームを崩さずに正しく行えば、軽くても十分な刺激になります。
逆に、重量を上げようとして肘が伸びきってしまったり、肩がすくんだりすると、肩関節への負担が大きくなるとトレーナーに教わりました。
2. 呼吸との連動が重要
「下ろすときに吸って、上げるときに吐く」という基本的な呼吸法を意識すると、動作のリズムが安定し、より筋肉に集中できました。
3. 自重トレにもつながる感覚
胸を“寄せる”意識を身につけたことで、腕立て伏せやケーブルクロスなど、他の胸トレでも効きやすくなったと感じます。意識がつながっていくのが面白かったです。
5. トレーナーからのアドバイス
トレーナーからもらった一番印象的な言葉は、
「胸のトレーニングは、形を“作る”感覚が大事です」
押す力だけでなく、開いて寄せる。この動きの中で、筋肉をどれだけ伸ばし、縮められるかが重要だそうです。
また、「重さよりも“コントロール”が大切」というアドバイスも何度も言われました。ゆっくり丁寧に動かすことで、3kgという軽い重量でも最大限の効果を引き出すことができました。
6. これから始める人へのメッセージ
ダンベルフライは、見た目にはシンプルですが、フォームと意識によって効果が大きく変わる奥深い種目です。
特に私のような初心者にとって、重さではなく“感じること”を優先する体験は、筋トレに対する考え方を大きく変えてくれました。
これから胸トレを始めたい人、ベンチプレスだけで伸び悩んでいる人には、ぜひ試してほしい種目です。3kgからでも、10レップ×3セットを丁寧にこなすだけで、確かな変化を実感できるはずです。
焦らず、無理せず、自分の身体と向き合いながら、一歩ずつ前進する。
それが、筋トレの醍醐味だと感じたダンベルフライ体験でした。



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